2010年5月26日水曜日

ハンバーグが食べたくなった


きのうは、ハンバーグが食べたくなって、久しぶりに、ダッチオーブンのスキレットを登場させた。

ハンバーグは、普通に焼くよりも途中からお湯で煮たほうが、中まで火が通って、カンタンにウマイ! 
大満足なできあがりでした。

つけ合せは、お手軽にブロッコリーをゆでました。

(1)タマネギをみじん切りにし、サラダ油を熱したフライパンで炒め、あら熱を冷まします。


(2)食パンを細かくちぎり牛乳に浸しておきます。


(3)ボウルにひき肉(牛か牛豚合びき400グラム)を入れてよく練り、卵1個、(1)、(2)、適宜の塩・コショウ、ナツメッグ(ちょっと多めに)を加えながらさらによく練ります。


(4)2等分か3等分し(ぼくは大食いだから2等分)、楕円形を元に高さを出してハンバーグ形にします。


(5)フライパン(ぼくはダッチオーブンのスキレット)に、薄く油を塗り、中弱火で両面にイカス焼き色をつけます。


(6)イカス焼き色がついたら、ハンバーグの高さ半分までお湯を注ぎ、ふたをしてお湯が少なくなるまで煮ます。ハンバーグに串を刺してみて、透明な汁が出るか、何もでなくなったらOK! できあがり!

 ・なんちゃってデミグラソース


ケチャップ大さじ3 ウスターソース大さじ1 しょうゆ小さじ1 酒大さじ1 バター大さじ1 以上を、ハンバーグの肉汁とフライパンで軽く合わせてできあがり!



一番上の写真はLODGE(ロッジ)社の 1/4インチ・スキレット(フライパン)





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2010年5月24日月曜日

濃厚な海の味が口にひろがる。手作り食べるラー油

最近、噂の食べるラー油。ぼくも5-6年前から気に入って使ってるけど、子どもの頃はラー油と言えば、餃子を食べるときだけ使う特殊なモノと思っていた。


昔、農場で働いているとき、食事に鶏の肝刺が出てきた。朝に鶏さんをしめて、お肉は出荷して、残りの部位がお昼に新鮮な肝刺となって食卓にのぼるわけです。


その肝刺を、なるほどこれは珍味だと思って生姜醤油でフツーに食べていると、関西出身のYくんが隣で「これにラー油が合うんです」と言ってドボドボかけて、千切り生姜とともにかぶりついているではないか。試しにやってみると相当ウマイ! ぼくはそれ以来、肝刺にはラー油が定番になりました。


で、食べるラー油ですが、まず、干しエビ、ホタテ貝柱、だし昆布、粒山椒を荒めにつぶしておく。すり鉢などでもいいし、フードプロセッサーでガーッとやってもかまいません。食感を楽しみたいので、あまり細かく粉末にならないように挽きます。

次に、唐辛子、すりごま、黒砂糖、豆板醤(横浜中華街 京華楼)などの【B】と干しエビ、ホタテ貝柱、だし昆布、粒山椒を合わせて、大きめの耐熱ボウルに入れておく。ちなみに写真ではあまりわかりませんが、ぼくは大好きなオールドパイレックスのミキシングボウルでやりました。


京華楼の豆板醤だけど、これは横浜中華街にある四川料理のお店で、友人の家がやっている。四川料理なので相当に辛いけど、真冬でも汗をだらだら流しながらハフハフ食べるとそうとうに気持ちがいい。それでビールをグビリとやるのがタマラナイ。


ここの食材や調味料は凝っていて、すべて自家製で大陸から取り寄せたり、独自ルートの材料を使っている。辛さの中に旨みが濃縮されている料理はどれも絶品なので、気になる方は一度お試しを。


そして、玉ねぎ、ニンニク、生姜を千切りにして、サラダ油+ごま油の中できつね色になるまで炒めます。ここでは、あまり炒めすぎないのがポイント。やはり、玉ねぎの食感を楽しみたい。


最後に、油の温度を上げてから、ボウルに中身をすべて空ける。このときに、油がはねたりすることがあるので要注意。そして、自然に冷めるのを待つ。冷めたら、あらかじめ煮沸消毒しておいた容器に移して冷蔵庫で寝かせましょう。このままでも充分美味しいけど、できたら2-3日置いておきたい。後からグッと美味しくなる。冷蔵庫で1カ月くらいはもつはず。


できあがったラー油は、白いご飯にかけてもいいし、納豆に混ぜたり、冷や奴、軽く叩いたキュウリや、トマトにそのままとか、チャーハンやラーメンに入れたり、もちろん餃子にも合う。


このラー油は、海の味が濃厚で油っぽさがまったくない。ぼくはまだやったことないけど、卵かけご飯のお醤油かわりにかなりいいらしい。いろいろ試してみるのも楽しいかも。






材料 ( 400ml分 )


■ 【A】
サラダ油 120ml
ごま油  60ml
玉ねぎ 1個
ニンニク 2玉
しょうが 親指大


■ 【B】
唐辛子 大さじ1
すりごま 大さじ1
黒砂糖 小さじ1/2
塩 小さじ1/2
しょうゆ 大さじ1
豆板醤(横浜中華街 京華楼) 小さじ1
パプリカパウダー 小さじ1
みりん 小さじ1
鶏ガラスープの素 小さじ1
花椒 小さじ1/4


■ 【C】
○荒く挽くものたち
干しエビ  小さじ1
ホタテ貝柱  小さじ1
だし昆布  小さじ1
粒山椒(ホール) 小さじ1
干し椎茸  小さじ1
かつお節 大さじ1





オールド・パイレックスのミキシング・ボウル。いろんな色や柄があるけどぼくのはプライマリーカラー












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2010年5月13日木曜日

八重山をめぐる青の色――島藍

涼しげな島藍で染めあげた布が窓辺で揺れている。風をはらみ、光が当たる角度が変わると藍の濃淡が変化しまるで、石垣島の海を眺めているかのようにも見える……。




少し前の話だが、山に住む知人のところで草木染めをやった。子どもの頃に紅茶でアロハシャツを染めたり、本などを参考に見よう見まねで化学染料の染め物をして遊んだことがあったが、本格的な草木染めは初めてだった。これは、化学染料と違い、原料となる自然の草木や、染料となる液体の温度、量、染める布の種類など、さまざまな条件によって染め上がりに差が出てくる。それがとてもおもしろい。


一つひとつ、染め上がった作品の色は違っていて、決して同じものができることはない。たとえ同じ容器で染めたとしても、違いははっきりと出る。本当は、身の周りにあるすべてのもの、人の考えや工業製品すらも、すべてそのように違っていて当然なのだけど、ともすると普段の生活では忘れてしまいそうになる。


染め上げたものを身につけていると、自分の周りを取り巻く自然や、環境を身近に感じることができるし、実際に触れていられるのが気持ちいい。まるで、山や森そのものを身につけているかのようだ。




先日、所用があり、沖縄・石垣島に行った。毎日、スケジュールがつまっていて結構な忙しさだったが、滞在中のあるとき、ぽっかりと時間が空いたので、藍染めの工房を訪ねてみた。


太陽の光がまぶしく、周りのサトウキビが2メートルほどの高さに林立し、壁のようにそそりたつ中、車で畑道をゆっくり進みながら工房を探した。生い茂る草木に隠されるような農園の中に、ひっそりとたたずむ工房が見えてきた。


工房をやっているのは、代々、石垣島でミンサー織や、紬を家業としている家に生まれ、今も家族や兄弟は伝統の紅型(びんがた)や織物を生業としている島人(しまんちゅ)だ。


テラスに座り、藍染めについて簡単な説明を受け、緑の中を歩いて、敷地内にある工房へ向かった。大きな容器に入った濃い緑色をした液体に、布を浸す。コットンや麻、混紡など、いくつか布の種類は選べるのだが、ぼくは麻布を選んだ。液体の中で麻はみるみる緑に染まっていく。容器の中で底に溜まっている、発酵を促すための石灰などに布をつけないように、手でやさしく液を布に、万遍なくなじませるように揉んでいく。布をたぐりながら、いつ青い色になるのか、どきどきしながらその瞬間を待っているのだが、布は依然として緑のままだ。


藍染めを手ほどきしてくれる島人に促されて、布を容器から取り出し絞り風にあてて拡げる。すると、ほんの少し空気に触れるうちに布はだんだんと緑から青へと変化していく。青くなっていく布をみているとなぜだかむしょうに嬉しくなる。驚いていると、「藍は空気に触れることによって、化学変化を起こして青く染まっていきます」。そう説明してくれた。


世界に藍染めはいくつも種類がある。ネイティブ・アメリカンが、ガラガラヘビを寄せつけないために忌避性があるとしてインディゴを用いたことは有名だが、タデアイや、かつてアイヌ民族が用いたウォード、リュウキュウアイやソメモノカズラなどだ。ここ石垣島で行われている島藍、八重山藍と呼ばれる藍染めは、ナンバンコマツナギというマメ科の植物の葉を水につけて醗酵させたものを使う。


戦前、柳宗悦らが民芸運動を起こし、沖縄を訪れたそうだ。その際に石垣島にも訪れ、島藍を知ったという。そのときに島藍の説明をしたオジーかオバーが、「インド藍」だと言ったことから、その後はこの名称で呼ばれてきたという。インド原産の植物ではあるが、現在はあまり関係ない。それまでは、島藍、八重山藍などと呼ばれてきたもので、名称を島本来のものに戻したいという、ヒゲを生やしてはいるがやさしい、この工房の農園主による、さらなる命名らしい。沖縄本島のリュウキュウアイとは、植物も染色方法も違っている。


少し時間を置いて、布をまた容器に浸ける。先ほどと同じように布を容器に入れて、手で揉み込みながら、液を丁寧に染み込ませていく。容器の前に膝をついて、その工程を繰り返す。


作業をしていると、周りでは、鳥がさえずり、虫が飛び、風が身体を包んで吹き抜けていく。とても気持ちがいい。


何回かその手順を繰り返すと、布はだんだんと青みを増して行く、最後に流水でゆっくりと洗ってからよく絞り、風にさらす。風と陽光にあたって布は深くきれいな島藍のブルーを完成させた。


「使い込んで、洗濯していると色が落ちて、風合いもなじんで変わっていきます。そしたら、また島藍で染めるんです。再び染めると染料ののりもよくなり、さらにいい色になります」。そう説明してくれた。


ナンバンコマツナギは、古来から島の反物を藍の色に染め上げてきた。それは今も変わらない。島に降り注ぐ太陽、吹き渡る風、島に生きる動物たち、藍色に輝く海原、水平線の彼方の大きな空、そして人々……。


ぼくは、またここを訪れて、さらに深い石垣島の藍の色を染めたいと強く思った。






・今回、ぼくが訪れたのは「島藍農園」。
石垣島の離島桟橋からおよそ10分くらいの場所にあります。空港からだと15分くらいでしょう。
島の青に布を染めてみたい方はぜひ一度訪ねてみてください。




●島藍農園
石垣市字石垣平川俣1493
電話番号 090-8835-7730
http://www.shimaai.com/




ナンバンコマツナギ


















そして、これが藍の原料となる













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2010年5月3日月曜日

森の緑でごはんを食べる フォレストグリーン ランチョン・プレート - Charm Forest green Luncheon Plate –



お腹が空いた。


「カンタンに食べられるものを」と考えたら、
得意な「アボガドご飯」が浮かんだ! 



ご飯に、スライスしたアボガド、海苔とカツオ節に、
鳥そぼろをのせ、お醤油、マヨネーズ(少量)、
きざみ生姜、石垣島ラー油をあえたソースをかけ、
最後にレモンを絞ってできあがり!

「アボガドごはん」がのっている、
写真の「Charm」シリーズは、
ファイヤーキングを作っていた、
アンカーホッキング社で、
1950~1956年の6年間だけ作られた。
四角い形が特徴的なシリーズ。


フォレストグリーンという名前の色だ。
「森の緑」――なんていい響き……。

50年前に作られた「森の緑」色のお皿で
「アボガドごはん」を食べた。
アボガドと薬味、
ごはんが合わさった美味しさもさることながら、
「時間」や「心に浮かぶ情景」もウマイ。




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2010年5月2日日曜日

目には青葉 山時鳥 初鰹 ――鰹のタタキ――

    





夕方、原稿を書いているとき、
突然、鰹のタタキが食べたい気持ちがむくむくとわいてきた。

原稿を一時中断して、車に飛び乗った。
近所のお気に入りプチ高級スーパーで買い物。
鰹は皮つきの柵か、なければ炙ってある柵を買う。


なんだか、見たことのない食材や、
前から欲しかったものが、次々とあらわれてくるけど、
今日は忙しいので、あまり見ないようにして車に乗り込む。


しかし、好物の「天の橋立オイルサーディン」は しっかり購入。

カツオは皮近くに鉄串を何本か打ち、 鉄串を持って、
コンロの直火で皮を下にして 強火で15秒ほど焼く。


他の2面も転がすようにしてサッと焼く。
皮側から三面を火力の強い炎の上部で炙り焼く。


ホントは、土佐高知でやっているように、
火力の強いわら焼きにするのが本式なんだけど、
今はわらが手に入らないので、 コンロでガッツリやっちゃいます。


IHヒータのお家ではフライパンでもダイジョウブです。
焼きながら、あら塩をパラパラとふりかける。
全面が2ミリ程度焼ける感じでできあがり。


そして、この後が肝心。 氷水でしめません。
しめると身が固くなり、 美味しさが半減してしまいもったいない。


温かいまま、切り分けてお皿に載せ、
スライスオニオンと大葉、ミョウガに ニンニクスライスを
油で揚げたものを上にのせる。


タレは、ボクはポン酢に、 すった生姜を入れて食べるのが好きだけど、
土佐では、二杯酢に醤油を合わせたもので食べるみたいだ。
お好みで、ニンニクおろしを入れると 独特のくさみが気にならなくなる。



最初に、一番大きいのを薬味とあわせてタレにつけ、 口にほうりこむ。



ウーン。
夏がやってくる。


そして、芋焼酎「玉露 白麹」お湯割りを一口。
原稿も書き終えた深夜、
「目には青葉……」とひとりごちていた。



☆ 「目には青葉山時鳥(やまほととぎす)初鰹(はつがつお)」と、
山口素堂が詠んだように、
初鰹は初夏を告げる魚として好まれている。


土佐の高知では冬場の鰹が捕れなくなる一時期を除いて、
鰹のたたきや鰹の刺身は、 一般的によく食べられている。
良い鰹はたたきにするのがもったいないと 刺身を好んで食べる人も多い。



*写真:竹中缶詰の「天の橋立オイルサーディン」。
普通のオイルサーディンよりサッパリしてる。
缶を開け温めて、醤油を少しと、ネギみじんを散らして食べ るとオイシイ。












◎知らない人ですがこんなブログもありました↓ http://coffee-greentea-tea.air-nifty.com/yakigashi/2006/01/post_58ab.html http://ameblo.jp/delicious/entry-10000175186.html





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2010年5月1日土曜日

コーヒーはケメックスで ―chemex―

        



家でコーヒーを淹れるときは、chemex(ケメックス)だ。
実験室の道具のようなフォルムのガラス器に、
クリーム色の四角い紙フィルターをたたんでセットする。
お気に入りの粉は、ebimaru家の常備品で、
近所の珈琲専門店「香蔵珈琲(かぐらこうひい)」で
購入している、「有機ブレンド」。


蒸らした後に、「月兎印のコーヒーポット」で、
少しずつお湯を注ぎいれると、
キッチンにやさしいコクと香りが、湯気とともに広がる。
丁寧にお湯を注ぎ、
1分ほど最後の滴(しずく)が落ちるのを待ち、
ファイヤーキング・エクストラヘビーマグに注ぎいれる。


翡翠色(ひすいいろ)のマグの中に、
黒褐色の熱くたぎる液体が入っているのを見、
香りを味わい口にふくむ。
口の中に、 苦味とやさしくまろやかな味がひろがっていく……。



    



「ケメックス・コーヒーメーカー」を考案した
ピーター・シュラムボームは、ドイツの化学者。


シュラムボームと、仲間の面倒臭がり屋の研究者たちは、
実験室にあったフラスコを、コーヒーメーカーの代用として
日常的に使用していた……。


それを「フラスコとロートが合体したような」
独特のフォルムの コーヒーメーカーとしてデザインし、
1941年に市販しようと考えたのは、

300以上もの特許を取得している
シュラムボーム本人だった……。


デザインと機能美が融合したこのコーヒーメーカーは、
アメリカ「ニューヨーク近代美術館(MoMA)」や
同じく「スミソニアン博物館」などの
永久展示品に選ばれている。

アメリカの「ミッドセンチュリー」を代表するデザイナー、
チャールズ・イームズも自宅で
「ケメックス」でコーヒーを入れていたし、
日本のプロダクト・デザイナーの大御所で、
ぼくも大好きな柳宗理(やなぎそうり)氏も、
「ケメックス」を自宅で使っていると聞いている。



★写真1:

左から「ファイヤーキング・EXヘビーマグ
「月兎印 コーヒーポット」
chemex(ケメックス) コーヒーメーカー」  



写真2:「ファイヤーキング・EXヘビーマグ
奥の椅子は「イームズ アームシェル」

 
 
 
 
 
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